ピンクのシリコン(非貫通)

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とある科学の超電磁砲T 感想

Netflixで伝説の神アニメの最新シーズンである『とある科学の超電磁砲T』の配信が開始(再開?)されたので、見てきた。原作は読んでいないのでアニメ版のみ視聴している人間の感想となる。

 

午前0時に配信開始されるや否や、1話だけ…あと1話だけ…と繰り返したところ、最後まで見てしまった。めちゃくちゃ面白かったです。毎話面白い。とあるシリーズのアニメの中だと最高傑作ともいえるようなシーズンだったと思う。

 

・大覇星祭編

前半は大覇星祭編ということで、おなじみ御坂美琴と、常盤台のもう一人のレベル5である心理掌握の食蜂操祈が中心になって展開していくストーリー。

序盤は湾内さんや泡浮さん、婚后さん等、超電磁砲でおなじみのメンツも活躍。旧約15巻で初登場(だったはず)の暗部組織『メンバー』からは馬場芳郎が敵として登場。序盤の中ボスって感じの立ち位置ながら、かなり存在感を放っていたと思う。暗部組織と言えば、ショチトルや博士も出演していたような(博士に関しては後半かもしれない)。

中盤あたりで食蜂操祈視点からの物語も本格的に語られ始める。木原幻生が出始めるのもこのあたりか。Tを見る前に超電磁砲1期と2期を復習がてら見ていたんだけど、1期の時点で出演自体はしていましたね、木原おじいちゃん。木原幻生に限らず、大覇星祭編は1期に出てきた幻想御手や、同系統の能力者の脳派をリンクさせたマルチスキルの確立(木山先生)、2期に出てきた妹達や絶対能力進化計画などなど、これまでの超電磁砲に出てきた各要素を総まとめしたような内容になっている。原作的には3部作のラストみたな感じだったんだろうか(アニメ版はアニオリもあるので)。

そんな大覇星祭編。終盤にはSYSTEMに近づく御坂美琴や、我らがヒーロー上条当麻、学園都市第7位のレベル5である削板軍覇も参戦。なんと竜王の顎まで出しちゃうという太っ腹展開。三沢塾の時より数増えてない?あと個人的にはミサカネットワークを奪われて言語能力を失う一方通行がちょろっと出てきたのも好きだった。そういえば結局シャドウメタルって何だったんですかね?新約で語られたりするのかしら。と、まぁ大覇星祭編における御坂美琴側の物語はある程度の完結を迎えると。

そんで食蜂操祈側の物語。精神系能力VSおじいちゃんってのはどんな戦いになるのか分からなかったけど、最後の最後のどんでん返しは「そう来たか~」と。かなり見ごたえがありました。心理掌握、自分にも効くのね。そんでもって15話で語られる、妹達の試作機であるドリー、警策看取、食蜂操祈たち3人の話は涙無しでは見られなかった。まさかオリンピックと同じくらいの周期でしか泣かない俺が、アニメで泣く日が来るとは…。ぶっちゃけ「お名前、聞かせて」のところでも危なかったんだけど、我慢できた。15話はもうダメだった。

大覇星祭編は全体的に、それぞれがバラバラの場所で活動するものの、ほぼ全キャラの見せ場があり、一つの結末に向かっていく群青劇のような感じになっているのも楽しかった。上記には書いてないけど白井黒子VS警策看取戦やスーパーハカー初春、謎の人脈の広さを持つ佐天さん等の活躍も描かれる。

余談だけど、禁書目録Ⅱで描かれる大覇星祭編の知識も復習しておくと、もっと楽しめるかもしれない。大覇星祭編1日目は裏側で上条当麻がオリアナと追いかけっこをしていた日ですね。「あーあー、あてんしょんぷりーず?」。4人組が花火を見ていた裏側で、上条さんとステイルが転がっています。超電磁砲の大覇星祭編が終わるのは確か2日目。上条さんは2日連続で大暴れしたということに…。ちなみに禁書の大覇星祭編のエピローグ(おそらく2日目の朝)では怪我をしてズタボロだった上条さんに対して、美琴が「死ぬ気で頑張りなさい」って言うシーンとかもあったね。死ぬ気で頑張った結果があのドラゴン…。そんでもってその後9月30日には罰ゲームまで吹っ掛けるという。度胸あるなぁwwwあと御坂美琴側ラストのフォークダンスのシーンも禁書の時点でフリはあります(上条さんの回想という形で)。竜王の顎は流石に入ってなかったけどね。

そんなこんなで10年越しに裏側を描かれた超電磁砲Tの大覇星祭編、大満足でした。もともと超電磁砲Tでは大覇星祭編を過不足なく描くことが企画としてあったらしいが、大成功だったと思う。いや俺は原作読んでないから過不足無いかは分からないんだけど。面白かった。最高。丁度コロナが酷い時期で色々とカツカツだったにもかかわらず、よくぞこれほどの物を作ってくれた!といいたくなるような素晴らしい作品だった。ブラボ―JC。

 

さて、超電磁砲T全話見た勢いで記事を書き始めたものの、後半の天賦夢路編は少し複雑な感じになっているので、改めて見返した後に別記事で感想を書こうと思う。インディアンポーカーというインセプションみたいなカードを中心に色々な物語が展開されていき、最終的な結末に向かって言うという構成なんだけど、時系列が少しこんがらがる。天賦夢路編は原作何巻分なのかは分からないけど、超電磁砲にしては駆け足に感じたのも見返したり理由のうちの一つ。超電磁砲側は結構じっくりやってくれるイメージがあったからびっくりした。

大覇星祭編も見返したいんだけどまた泣くことになりそうでな…。

 

今回はこのあたりで。圧縮された本編や、キャラデザの変わった一方通行の後で、これほどまでの最高傑作が作られるとは思いませんでした。