ピンクのシリコン(非貫通)

クソどうでもいいことばかり書いてある。

Déraciné:プラチナトロフィー獲得

・Déraciné

PSVRのみならず、2本のPSmoveモーションコントローラがプレイに必須というハードルの高さからか、あまり知名度が無い…というか、知名度自体は天下のフロムなのであるものの、プレイ人口自体がそこまでいないタイトル。現在ではPSmoveは開発終了。PSVRもVR2に移行している。なおPSVRPS4のみで使用可能(別売りアタッチメントを用いればPS5でも使用可能)であり、PSVRタイトルはPSVR2ではプレイできない。ここでもハードルの高さを存分に発揮していく神ゲー

VRにつきトロフィー獲得画面などが少しおかしい。

 

今作はほぼADVなので、トロフィー攻略にあたって特別なプレイや時限要素などはない。シナリオを進めていき、すべてが終わった瞬間にトロフィーコンプリートとなる。なのでトロフィー情報は割愛。

今作のテキストもDirected by 宮崎英高だと思われる。この上から目線のような命令口調と独特な接続詞の使い方が心地よい。

VRゆえ、当時の最新タイトルのように美麗…とまではいかないが、VRとしてはかなり綺麗なグラ。プレイヤーは止まった時の中でしか動けない妖精さん(そういうAnimal Video感ある設定)ということで、これらを気が済むまで舐めまわすようにじっくりと楽しむことができる。これだけでVRの凄まじさを存分に思い知ることができる。

序盤は上記の画像のような学校を探索し、妖精として止まった時の中から非同期コミュニケーションのようなことを行って、生徒との仲を深めていく。この「妖精は止まった時の中しか動けず、止まった時の中でしか現実に干渉できない」感覚がなかなか面白い。相手から見えない&干渉されない状況で一方的に相手を眺めたり、いたずらができたりするってのはなかなか楽しい。非常にAnimal Video感を感じる。一方で、どう頑張っても相手が自分を認識していないというのがなんとも寂しくある。

とはいえ、この辺りまでは若干の不穏さも感じつつも、あまり物語も進展せず、どのようなゴールに向かって進んでいくのかは分からない。Déracinéが面白くなるのは(俺は最初から面白かったけど)、おそらく山へ向かうところからだと思う。あのあたりから不穏が爆発し、いつものフロムっぽさが侵食してくる。

寄宿舎の作られた目的やユーリヤの謎、悪い妖精…などなど。そのあたりのピースを一つ一つ嵌めていくような快感はフロムソフトウェアならではのもの。とはいえ、自分はアイテム探索が不十分だったようで、アレクシスやマルガリータあたりの情報は拾い切れていない。アレクシスに関してはユーリヤがなんか言ってたのを覚えているのみ。この辺もっと考察サイトや他人の感想を読んで補完していきたい。

 

DarksoulsからELDEN RINGまでのSoulsborneでもそうだったように、本作においても死生観の描き方が見事だった。妖精の持つ命の指輪を介したやり取りから描かれる、切ないけど仕方ないようなオチも最高だった。久しぶりにいい体験ができたと思う。少なくとも俺にとってはPSmove2本買う価値のあるゲームでした。

 

 

 

それと、ゲームとは別の話になるが、個人的に金枝篇を読まなくてはならない気がしてきた。宮崎英高Presentsのゲームではダークソウルを始めとして金枝篇からの影響が強いという話を聞く。あとはクトゥルフか…。そのあたりを掘りたい。時間も活字を読む元気もないが、頑張りたい。

 

以上。